授乳・離乳の支援ガイド(2019)
本文30・32〜33頁。離乳の開始目安、卵・乳製品の進め方、飲用牛乳と食物アレルギーへの対応。
卵や乳製品は、アレルギーが心配だからといって一律に後回しにする必要はありません。生後5〜6か月ごろを目安に、お子さんの発達に合わせて離乳食を始め、食べられるものを少しずつ増やしていきましょう。卵は十分に加熱して少量から。湿疹が続いている場合や、食べた後に症状が出たことがある場合は、始める前に小児科で相談してください。
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質問へ直接使ったガイドラインはありません。質問へ直接答える論文が12件(S級10件・A級2件)あります。 研究方法を判定できない7件は加点していません。 保存済みの資料情報から再計算しています。
初めて卵や乳製品を食べさせるときは、心配になりますよね。一度に予定どおり進めようとせず、食べられるものを一つずつ増やしていけば大丈夫です。食物アレルギーには体質や皮膚の状態なども関わるので、もし発症しても、離乳食の進め方だけが原因だとご自身を責めないでください。迷うときは、お子さんの様子を知る小児科で相談しながら進めましょう。
卵については、摂取開始を遅らせた場合と比べ、早めに取り入れたグループで卵アレルギーが少なかったことが、複数の試験をまとめた研究で示されています。ただし、研究ごとに対象となった子どもの月齢、湿疹の有無、卵の加熱方法や量が違います。
乳製品は、卵と同じように結論づけられる段階ではありません。とくに牛乳アレルギーを防ぐための最適な開始時期については、不明な点が残ります。
卵の予防効果を調べた比較試験と、それらをまとめた研究を中心に読みました。同じ試験が複数のレビューに含まれるため、論文の本数をそのまま独立した証拠の数とは数えていません。家庭での進め方は、国内の離乳食ガイドと食物アレルギーの診療ガイドラインを合わせて整理しています。
卵:十分に加熱し、少量から。
おかゆや野菜などに慣れたら、固ゆでした卵黄などへ進み、離乳食の進み具合に合わせて全卵へ広げます。湿疹などで診療を受けている場合は、この一般的な進め方よりも主治医の指示を優先してください。
乳製品:離乳食と、飲み物の牛乳は分けて考える。
ヨーグルトなどは離乳食の進み具合に合わせて取り入れられます。一方、牛乳を飲み物として与えるのは1歳を過ぎてからが望ましいとされています。牛乳アレルギー予防の研究には育児用ミルクを使ったものもあり、「早く牛乳を飲ませるとよい」という意味ではありません。
初めての食品は、様子を見ながら増やす。
新しい食品は少量ずつ試し、食べられることが確認できたものは普段の食事に取り入れていきます。予防のために、未経験の食品を一度に何種類も始めたり、食べたがらない量を無理に与えたりする必要はありません。
これは、まだ食物アレルギーと診断されていないお子さんに向けた一般的な情報です。すでに症状が出た食品を自宅で再び試す方法や、治療のために食べる量を決めるものではありません。海外の試験で生後3か月から食品を取り入れていても、その開始時期をすべてのお子さんに勧めることはできません。
大切なのは、アレルギーを心配して必要以上に遅らせず、お子さんに合った時期・形・量で進めることです。「できるだけ早く、たくさん食べさせるほどよい」という考え方ではありません。
本文30・32〜33頁。離乳の開始目安、卵・乳製品の進め方、飲用牛乳と食物アレルギーへの対応。
予防のために導入を遅らせないことと、皮膚の状態などのリスク因子。
湿疹が続く場合の事前相談。専門外来の個別指導を全家庭共通の手順とはしない。
卵の導入に関する効果と、牛乳の開始時期の不確実性。研究月齢と家庭での開始目安は区別する。
食物アレルギー予防の介入方法を46の研究で体系的にレビュー。早期アレルゲン導入の有効性を広範な集団で検証する必要があると指摘。
23試験・13,794人をまとめた解析。卵の早期導入は卵アレルギーの相対リスク低下と関連した(RR 0.60、約40%低下)。牛乳の開始時期の根拠は非常に不確実で、複数食品の早期導入では継続の難しさもみられた。
11件の系統的レビューを整理したレビューのレビュー。卵とピーナッツの早期導入を支持する知見を示す一方、一次研究の重複が大きく、独立した証拠として本数を合算できない。
11研究を含む解析で、卵の早期導入と卵アレルギーが少ないこととの関連を報告した(OR 0.65)。オッズ比をそのままリスク減少率とは読めず、他の予防介入や食品へ一律に広げられない。
牛乳製品の導入時期とアトピー疾患の関連について、3ヶ月以前の早期導入に関する情報が特に不足していると指摘。
食物アレルギーの一次予防を扱った2014年の系統的レビュー。研究間の違いが大きく数値を統合せず整理しており、当時の知見を現在の家庭向け推奨と同一視しない。
食物アレルギー予防のガイドライン作成に向けた系統的レビューの研究計画書。採用基準や解析方法を示すもので、予防効果の結果を報告した論文ではない。
豪州・ニュージーランドのASCIAによる乳児の食物アレルギー予防に関する推奨文書。卵・ピーナッツ等の導入について述べているが、この文書自体が比較試験や系統的レビューを実施した報告ではない。
離乳食の開始時期・食品の種類とアレルギー疾患の関係を整理した系統的レビュー。定量的なメタ解析ではなく質的な統合で、食品や対象集団によって結論の確かさが異なる。
離乳食の多様性やアレルゲン導入に関する最近の研究を紹介した総説。導入を必要以上に遅らせない考え方を述べているが、抄録から独自の系統的な検索・選択方法は確認できない。
小児アレルギー予防について継続更新する系統的レビューの研究計画書。今後の検索・評価・統合の方法を示し、介入効果の結果は報告していない。
12試験を扱うメタ解析。複数食品の早期導入と食物アレルギーの減少との関連などを報告している。3,854人は4試験の一解析の人数で、12試験全体の人数ではない。
卵の早期導入とアレルギー発症のメタアナリシス。早期導入と低いリスクの関連を確認。タンパク質用量が重要。
アレルゲン回避から早期導入への考え方の変化を、先行する試験やメタ解析をもとに紹介した総説。この論文自体がデータを統合したメタ解析ではない。
アレルゲン導入時期と食物アレルギー発症の関連を検討。ピーナッツ高リスク児は専門医の評価が必要と提言。
食物アレルギー予防に関する近年の試験・レビューを紹介した総説。早期導入後の継続摂取や湿疹の治療を論じるが、全乳児に共通する予防量や方法を確定した研究ではない。
9研究・保護者4,898人を対象に、アレルゲン食品の導入・継続で感じる障壁や支援要因を整理した系統的レビュー。家庭での実践を考える資料であり、子どもの発症率の低下を直接測った研究ではない。
PreventADALL試験では新生児2,397人を無作為に割り付け、同意撤回を除く2,394人を解析した。生後3か月から複数食品を導入する介入で、3歳時の食物アレルギーの減少を認めた。研究の開始時期を全家庭への導入時期として勧めるものではない。
米国・カナダの学会による食物アレルギー予防の推奨文書。先行研究を踏まえ卵・ピーナッツ等の導入を論じているが、文書自体はランダム化比較試験ではない。
EAT試験では生後3か月の乳児1,303人を無作為に割り付けた。割付に基づく解析では複数食品の早期導入による有意な予防効果は示されず、計画どおりに摂取した集団の解析では差があった。後者だけを試験全体の結果としない。
本サービスは論文情報の整理を目的としており、診断・治療・医療判断の代替ではありません。